SDGsとは、持続可能な開発のための17の目標をまとめた呼び方です。 貧困、教育、飢餓、ジェンダー平等などのさまざまな社会問題をテーマとしていますが、今回はその中でも、7番の「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」という目標について見ていきましょう。 エネルギーについては、数十年前から問題点がさけばれていますが、今の私たちにできることはあるのでしょうか。
SDGsの7番はどういう意味?どんな問題がある?
私たちが近代的な生活をする上で、電気やガスなどのエネルギーは欠かせません。 このようなエネルギーのない生活など、想像したこともないという方も多いのではないでしょうか。 しかし、日々の生活のためになくてはならないエネルギーは、大きな問題を2つ抱えています。①世界には電気を使えない人がいる
私たちが電気を使えない場面といえば、災害などで停電が起きた時くらいでしょう。 しかし、21世紀になっても、電気を使えない人は世界に7億人以上いるといわれています。 特に発展途上国ではその傾向が強く、いまだに薪や炭で料理をしており、その煙によって体調を崩してしまう人が多いという問題があります。
また、電気がないせいで、夜に勉強をすることができない学生がいるのも現実です。 このことから、「エネルギーをみんなのものにする」という目標が挙げられているのです。
②発電による二酸化炭素排出で地球温暖化が進む
もうひとつの問題は、発電する時に発生する二酸化炭素が、地球温暖化の原因になることです。 石炭などの燃料による火力発電の際には、どうしても二酸化炭素が発生してしまいます。
一方、これを防止できるのが、風力発電や太陽光発電といった、再生可能エネルギーを利用した発電方法です。 近年、このような発電方法は徐々に民間でも浸透してきました。 地球温暖化を防止するためにも、電気利用を地球全体に行き渡らせるだけでなく、「エネルギーをクリーンにする」ということが重要なのです。
SDGsの7番のために私たちができることは?
エネルギー問題の解決を目標としたSDGsの7番は、私たちには少し遠い存在のように感じるかもしれません。 しかし、日常生活の中でできる取り組みもあります。 そこで、私たちにできることを3つご紹介します。①使わない電化製品の電源をこまめに消す
まずは、使わない電化製品の電源をこまめに消すことです。 私たちが一人ひとりが日常生活で使う電力は、企業の工場などで消費される量と比べるととても少ないものです。 しかし、それも全人口となると話が違います。 個人が使う電気の量は全体の3割にのぼるため、少しずつの意識を積み重ねるだけで、省電力に貢献することができるのです。 逆に、地球で暮らす一人ひとりがこのような取り組みをしなければ、大きな変化を起こすことはできません。 全員での努力が重要です。②公共交通機関を利用する
次に、公共交通機関を利用することです。 自動車からの排気ガスも、地球温暖化の原因となる成分を含んでいます。 そのため、なるべく電車やバスなどの公共交通機関を使用することで、排気ガスを削減するよう心がけましょう。 荷物が多い時は自家用車の方が便利なケースもありますが、バックパックなどの大容量のカバンを使用すれば、公共交通機関で買い物などに出かけることも可能です。
ちなみに、リサイクルによって作られたサステナブルなカバンも増えているので、興味のある方はぜひこだわって選んでください。 健康のためにも、駅やバス停まで歩く習慣があるといいですね。
③ごみを分別する
最後に、ごみの分別をするよう心がけましょう。 ごみの分別は、一見するとエネルギーと何も関係がないように思えるかもしれません。 しかし、ここで鍵となるのが、サーマルリサイクルというリサイクル方法です。 これは、ごみを燃やして処分するときに発生する熱エネルギーを、そのまま発電に利用しようという取り組みです。 災害のため原発を作れず、エネルギーの多くを火力発電に頼っている日本では、サーマルリサイクルは非常に重要な発電方法だといえるでしょう。
サーマルリサイクルを活性化するためにも、燃えるごみと燃えないごみはしっかり分別することが大切です。 また、資源ごみとして回収されたペットボトルなどのプラスチックは、先ほど少しご紹介したカバンやバックパックとして生まれ変わることもあります。