近年「ビーガン」という言葉をよく聞くようになりました。 ビーガンというと「ベジタリアンと同じもの？」と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、必ずしもそうとは限りません。 また、ベジタリアンが食生活のことを指すのに対して、ビーガンは食事だけでなく日常生活全般における生き方についての言葉です。 ここでは、ビーガン製品がどのようなものかを解説します。
ビーガンとは
ビーガンとは、1944年、イギリスでビーガン協会が設立されたことがきっかけで広まった考え方です。 ベジタリアンがあくまでも「植物性食品をメインに食べる」という人たちであるのに対し、ビーガンは完全菜食主義者、つまり植物性食品しか口にしない人たちのことを指します。 また、ビーガンの場合、動物の命を尊重するために日用品も動物由来のものを避ける傾向にあります。ビーガン製品の定義
それでは、ビーガン製品とは具体的にどのようなものを指すのでしょうか。 製品のジャンルによって定義は異なりますが、ここでは衣料品・食べ物・化粧品について説明します。【衣料品の場合】動物の毛皮や革を使用していないこと
まず、衣料品の場合、ビーガン製品とは「動物の毛皮や革を使用していないこと」がその定義となります。 古来から毛皮や革は服の材料として使用されてきましたが、現代では合皮を製造するための技術が確立されているので、必ずしも動物由来の素材を使用する必要はありません。 わざわざ動物の命を奪わなくても十分ファッションを楽しめますし、合皮の製品は安く購入できて丈夫なため、多くの人に広まりつつある考え方です。【食べ物の場合】動物の肉や卵などを使用していないこと
食べ物におけるビーガン製品とは「動物の肉や卵などを使用していないこと」が定義です。 これは、一般的に思い浮かべられるビーガンの姿に近いのではないでしょうか。 肉や魚はもちろん、卵や乳、さらには蜂蜜なども、動物への搾取につながるので使用しません。 また、揚げ物に使用する油についても、ラードなど動物由来の材料は極力避けます。 ビーガンとしての生活を厳格に行うのは大変ですが、できる範囲で実行するのもいいでしょう。【化粧品の場合】動物実験をしていないこと
最後に、化粧品については「動物実験をしていないこと」がビーガン製品の定義となります。 化粧品や薬品の安全性を試すために動物実験が行われることは多いですが、中には強い薬品成分のため、健康を害したり死んでしまったりする動物もいます。 このような残酷な現実を少しでも食い止めるため、ビーガン製品の化粧品は、開発過程で動物実験を行いません。 また、当然その成分にも動物由来のものは含まれていないので、むやみに命を奪う行為に加担せずに済みます。
